「来福酒造」にお邪魔しました!

2014/06/03

茨城県筑西市

茨城県筑西市にある「来福酒造」へ行ってきました。

ついこの間登ってきた筑波山を横目に高速道路を飛ばして約1時間、桜川筑西のインターチェンジを降りたのち、一面に広がる広大な田園地帯の真ん中を走ります。




田園地帯の向こうに見えた、木々が生い茂った少し小高い丘の中腹に蔵はありました。
さっそくおやじどのと共にお邪魔いたします。




さまざまな酒造好適米と多彩な花酵母との組み合わせに取り組む来福酒造、たくさんの種類の製品が並んでいました。

花酵母とは、日本酒を造るために分離培養された酵母だとかで、現在ではなでしこやカーネーションなど様々な花から分離された酵母が使用され、花によってそれぞれ異なった香や特徴を持っているそうです。

本日は残念ながらお会いすることはできませんでしたが、来福酒造の10代目蔵元・藤村俊文氏は、東京農業大学の花酵母研究会の会長も務められている花酵母界の第一人者です。





案内してくれたのは杜氏を務める佐藤明さん。来福酒造に来る前は福井県の酒蔵で酒造りをしていたというベテランです。
温和な語り口の中に酒造りに対する熱い思いがあふれます。




来福酒造は、現在の社長である藤村敏文氏が蔵に戻ってきた17~18年前(1997年ごろか?)までは普通酒を中心に作っている酒蔵だったそうですが、社長が戻ってきて「新しいことにチャレンジし続ける」という方針のもと、特定名称酒中心の酒造りへと転換したそうです。





まずは、日本酒のほかに焼酎も造っている来福酒造、今まさに蒸留が行われている現場を案内してもらいます。

おやじどのは蒸留したての、いわゆる「ハナタレ(初留取り、初垂れ)」を試飲させてもらいました。

「ハナタレ」とは、焼酎を蒸留する際に一番最初にたれてくる初溜部分のことで、割り水していないので度数はかなり高く、ものによっては60度近くもあるのだとか。

余談ですが、酒税法では甲類焼酎は36度未満、乙類焼酎は45度以下までと定められており、これを超えると分類上はスピリッツの扱いになってしまうそうです。
酒蔵に来た時しか味わえない、貴重な一口、というわけですね。





次いで日本酒の蔵も見学させてもらいます。

もちろんこの時期ですから、造りは終わってしまっていますが、瓶詰めを待つ日本酒たちが静かにタンクの中に眠っています。
このタンクはサーマルタンクと言って、タンク内の温度管理などを機械の力で制御することができるものなのだそうです。来福酒造では県外などから杜氏を呼ばず、こうして機械の力を借りて社員たちが造りを理解しながらかかわっているそうです。




麹を造る際に温度や湿度を管理するための麹室もちらりとだけのぞかせていただきました。
良い酒を造るためには麹造りがとても重要な位置を占めており、部屋の入り口にはしめ縄がかざってあります。



イタリア製の瓶詰めのマシンを紹介してくれている佐藤さん。
「説明書きがイタリア語なので、読めません」と、苦笑しておられました。



酒造好適米「渡船」を、しゃくなげの花酵母を使用して醸造した「来福純米吟醸生貯」。
夏季限定での販売となります。

是非、お試しください!!





 

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